所属:生物資源科学部 地域資源開発学科 職位:准教授 学位:博士 (水産科学)
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脂質の酸化劣化防止法の開発。酵素を利用した脂質の改質および機能評価。未利用資源の有効利用
脂質の酸化劣化防止法の開発: 魚油のように、高度不飽和脂肪酸を豊富に含む油脂は、栄養機能に優れる一方、酸化安定性に劣り、その利用用途が制限されてしまいます。 このテーマでは、そのような油脂や脂質の酸化安定性を向上できる方法について検討します。 具体的には、抗酸化剤の探索やそれらの添加方法等について検討しています。
酵素を利用した脂質の改質および機能評価: 酵素は生体組織の中で様々な生化学反応を進める触媒です。有機化学的手法では複雑な反応も、酵素を利用することで、温和な環境で簡単に進めることが可能です。 このテーマでは、特にリパーゼやホスホリパーゼといった脂質関連酵素を用いて、代替脂と呼ばれるものの調製や、生理機能を有する希少・新規化合物の合成などに取り組みます。
未利用資源の有効利用: 食品の生産・製造工程で廃棄されるものの中には、優れた栄養機能や生理機能を有しているものが少なくありません。 このテーマでは、そのようなものを見出し、未利用資源に新たな価値を付加することで、その有効利用を目指します。
先に挙げた 3 つの研究を柱として、状況に応じて遺伝子工学的手法を取り入れた研究を行いたいと考えています。 天然に得られる酵素では、思ったように反応を進められない場合があります。遺伝子工学的手法により改変酵素を作製し、これを用いることで新たな反応を酵素的に進めたいと考えています。
広島県を中心とした、中国地方の食品、あるいは食品素材の中には、生理機能がはっきりしていない、あるいはわかっていないものが数多くあるのではと思います。 このような生理的機能性が未知数の食品・食材の機能性を少しでも見出す研究を、地域・社会と連携して進めたいと考えています。
地元食材の生理機能調査、県特産食材の品質管理に向けた成分調査など