馬渕研究室

食品衛生学 / 食品分析開発系

馬渕 良太(まぶち りょうた)

馬渕 良太(まぶち りょうた)

所属:生物資源科学部 地域資源開発学科
職位:准教授
学位:博士(食品栄養科学)

研究テーマ

  • メタボローム解析による生鮮食品の新たな品質評価法の開発
  • 調理加工による成分プロファイル変化の解析
  • メタボリックプロファイル法を活用した加工品の風味やおいしさの評価
  • ヒト試料(糞便・血漿)のメタボローム解析による分子疫学的研究
  • アルデヒド類の消去活性を示す食品中成分の網羅的探索

研究内容

食品の品質(鮮度・おいしさなど)評価に関する研究を行っています。食品の品質は、様々な要因で変化します。また、食品の種類によっても異なります。そのため、食品ごとに適した品質評価の方法が考案されています。
研究室では、食品の統一的な品質評価法の開発を目指しています。現在は、メタボローム解析という対象試料中の化学成分を網羅的に解析する手法を様々な食品を使用し、その食品に適した評価を行っています。
また、食品の安全性や栄養調査の評価等もこのメタボローム解析を応用して研究を進めています。

主な研究テーマとしては以下があります。

  1. メタボローム解析による発酵食品のおいしさ評価(醤油,パンなどで実施中)
  2. メタボローム解析を用いた魚肉の新たな品質評価法の開発(鮮度評価や呈味評価など)
  3. 調理加工による成分プロファイル変化の把握(様々な食品で実施)
  4. ヒト血液中の代謝成分プロファイルと食事履歴から新たな栄養評価指標の構築
  5. アセトアルデヒド消去活性を示す食品中の成分の探索

今後進めていきたい研究

現在、GC-MSを用いたメタボローム解析手法を研究室の中心的な実験手技としています。
しかしながら、この手法だけで食品の品質、安全性、栄養調査等の評価には限界があります。方法論として、他の分析機器(LC-MS等)を使用したメタボローム解析やメタボローム解析以外のオミクス手法の導入、また他の最先端的な実験手法なども取り入れていければと思っています。

地域・社会と連携して進めたい研究

地域には様々な食品資源が存在します。その中には、有効活用されていない、いわゆる未利用・低利用資源が数多く存在します。そのような食品資源に対して研究室の強みである、おいしさ評価等によって、科学的に地域食品資源の良さを明らかにし、ブランド化や新しい商品開発等に繋げていきたいと考えています。

連携実績

これまでに以下のような地域、企業等と連携をしました。(現在進行中の物も含む)

  1. お好み焼きキャベツやソースの成分評価(オタフクソース株式会社との共同研究)
  2. 江田島産クロダイの品質評価(江田島市,水産海洋技術センターとの共同研究)
  3. 低塩分蓄養マダイに関する研究(水産海洋技術センターとの共同研究)
  4. 炊飯に関する研究(食協株式会社との共同研究)
  5. 広カンランの品種差,調理加工特性に関する研究(呉市,広カンラン生産組合との共同研究)
  6. 植物発酵物の作物への影響評価(万田発酵株式会社との共同研究)
  7. ヒト血清の分子疫学的研究(大阪公立大学との共同研究)
  8. 醤油の風味に関する研究(食品工業技術センターとの共同研究)

研究室の様子